Tuesday, December 31, 2013

伊達

伊達という言葉は鯔背に似ている。豊臣秀吉より朝鮮出兵を命じられた際、独眼竜伊達政宗率いる軍勢は皆白い死装束で京に上ったという。軍団の行列には荘厳な雰囲気が漂っていたにちがいない。これが本当の語源だとすると、本来伊達は「覚悟を決めている」の意味である。その様子は誉れ高きものであった。

 伊達は「男らしい、かっこよい、粋な」から、「形ばかり、ただの飾り」の意味を生み出した。

 伊達を英語でいうとき、シンプルに「粋なこと」を指すなら dandy / cool / sophisticated などで良いだろう。伊達男 gallant という。

 「おれ伊達に留学してないっすよ」みたいな文は ----- I have been earnest in learning abroad... ----- といえる


Monday, December 30, 2013

伊達巻

伊達巻は魚介のすり身や出汁を卵に混ぜて焼いた厚焼き玉子をロールケーキ状に巻いた料理で、おせちの一品。語源は諸説あるが、華やかな料理なので、伊達というのだろう。

 卵を魚介と焼くと伊達巻になり、小麦粉と合わせて焼くとカステラになる。もしかすると、カステラ伊達巻は起源が同じなのかもしれない。ネットで調べると、カステラかまぼこなるものも沖縄にはある。日本人が鶏卵を食べるようになったのは、もしかしたら、ポルトガル人との接触があった十六世紀からかもしれない。

 おせちには料理ごとに地口の願いごとが込められている。黒豆は、「まめに働けますように」の願いが込められているから、伊達巻には、「伊達に生きていけますように」の願いが込められているのかもしれない。


Sunday, December 29, 2013

まむし。即ち、 very worm のごとく解釈してよいのかもしれない。まさしく虫そのもの、本物の虫。は人を死に至らしめるほど強い毒を持つので、みみずなどとは決定的に違うから、昔から人は警戒していた。

 はまた、へみはみはびはんびなどとも呼ばれていた。これらの単語はへびの語源である。へびは今でこそ脚のない長ひょろい鱗のある生き物の総称だが、その昔はを限定して指す言葉であった。

 英語の adder viper は「」と訳す。

Saturday, December 28, 2013

鶏卵素麺

鶏卵素麺は卵黄を煮立てた砂糖に細長く垂らして作る南蛮菓子。福岡の銘菓であったという。生まれはポルトガルで、おそらくまずマカオに伝わり、中国、タイ、カンボジア、日本に伝搬したものだろう。ただ、タイには日本から伝わったとする説もある。ポルトガルがタイに接触したのはアユタヤ朝時代の十六世紀、日本に到達したのは室町末期。ポルトガル語では fios de ovos 「卵の糸」と呼び、タイ語ではフォイトーン (ฝอยทอง)「金の糸」と呼ぶ。日本語は翻案借入されたもの。タイでは材料に家鴨の卵を使うものもあり、ジャスミンなどで香をつけたりする。金色でおめでたいので結婚式の披露宴で提供される。また、タイやポルトガルではケーキのデコレーションにも用いる。スペイン語では Huevo hilado (字面) たまごいと」と呼ぶ。ポルトガル人とスペイン人はブラジルやメキシコにもこのお菓子を伝えている。

 江戸時代初期に編集された『料理物語』(寛永二十年 = 1643) 第十八章に「玉子そうめん」の作り方が載っている。

ab ovo usque ad mala. (ロマンス諸語の「卵」つながり)
food and drink words (飲食物に関する言葉)
ポルトガル語から出来た言葉

Friday, December 27, 2013

前後裁断

前後裁断
−−- 禅語

前後裁断は過去に執着せず、勝手な予測もせずに、その場その場に尽くすことと説く禅の教え。

漱石の『門』にも記されているが、禅を本から学ぶことなどできないという。東アジアではとかく文章に対する不信感が強い。道教の影響がある地域ではとくにその傾向が強いようだ。一神教の人々がとにかく啓典 (トーラー、バイブル、コーラン) を頼りにするとは真っ向から対立する。

About "Life is a Joke"
Experience vs Books
PIty's akin to love (夏目漱石作『三四郎』に採用されていることわざ)
クヮイ・ガン・ジンの教え (Qui-Gon Jinn to Obi Wan: Keep your concentration here and now.)
ブルース・リー哲学 (少林寺はカンフーと禅と薬のお寺)
吾唯知足 (龍安寺のつくばいが形づくる言葉)

Amazon Japan
禅書

Thursday, December 26, 2013

Zen in Star Wars

Keep your concentration here and now.
--- Qui-Gon Jinn, in Star Wars Episode 1: The Phantom Menace
directed by George Lucas, 1999

Zen monks believe that the future can never be seen & the prediction of the future makes a false illusion. They never remember the past & predict the future. They concentrate at the very present time. It seems that there was the same belief in a galaxy in a long time ago, far, far away:
Qui-Gon Jinn
Don't center on your anxieties, Obi-Wan. Keep your concentration here and now, where it belongs.

Wednesday, December 25, 2013

Hanging Is Too Good

Hanging is too good for Jack.
--- English Saying

If Jack (or anyone) is a villain, wrongdoer, criminal, you can say:

Hanging is too good for Jack.

Tuesday, December 24, 2013

Be the Serpent

Look like th’ innocent flower, but be the serpent under’t.
--- W. Shakespeare, Macbeth 1-5

Lady Macbeth suggests that her husband should be treacherous:

LADY MACBETH
Bear welcome in your eye,
Your hand, your tongue. Look like th' innocent flower,
But be the serpent under’t.

Monday, December 23, 2013

Milk of Human Kindness

It is too full o' th' milk of human kindness
--- W. Shakespeare, Macbeth 1-5

Lady Macbeth’s analysis of Macbeth’s nature is told at Act 1 Scene 5 in Shakespeare’s Macbeth:

LADY MACBETH
What thou art promised. Yet do I fear thy nature;
It is too full o' th' milk of human kindness
To catch the nearest way: thou wouldst be great,
Art not without ambition, but without
The illness should attend it. What thou wouldst highly,
That wouldst thou holily; wouldst not play false,
And yet wouldst wrongly win.


ェイクスピアの『マクベス』第一幕第五場ではマクベス夫人によるマクベスの性格分析が語られる。

マクベス夫人
もう約束されたこと。でもあのご気性では心配。
一番の近道を取るには、人間的なやさしさが
あふれんばかり。偉大になろうとする熱意がない
わけではないけれど、卑怯なことはしたくない。出世を望んで、
清くありたい。いかさまはせずに、
いんちきで勝ちたい。

Saturday, December 21, 2013

snake

snake

--- Word DNA ---------------------------------------
ETYMOLOGY
Old English snaca “limbless creeping creature.” The word snake is used today in a more exact sense “limbless hose-like scaly reptile”; & has various extended & figurative senses: “something like a snake; figure. picture, etc. of the snake; ingratitude person, lurking dangerous person or thing, betrayer, drudge, poor person, etc.” 

1688 “dicing game using the board on which the snake is depicted.” Obsolete. (Probably, the origin of snakes and ladders.)

1839 interjection used when exciting, surprised, etc. .

1972 “narrow range of fluctuation in currency exchange rates that the European Economic Community considers fair.”

PIE ROOT
*sneg- “to creep; creeping creature”
*snog-on- (O-grade form)  “snake”
English descendants:
snake
snail
sneak
naga

GERMANIC COGNATES
snake
Middle Low German snake
Danish snog
Swedish snok
Old Norse snákr
Norwegian snake
Icelandic snake / snákur
Middle English verb snaker “to sneak.”

German Schnecke “snail”

snail
Old High German snegil
German dialect schnägel
Old Norse snigill
Icelandic snigill
Swedish snigel
Danish snegl

sneak
Old English snícan
Old Nose sníkja
Norwegian snikja
Danish snige

INDO-IRANIAN COGNATE
naga [Sanskrit नाग nāgá “serpent, snake.”] 

DECIPHERMENT IN JAPANESE
へび、くちなわ、おろち、うわばみ、蛇 (ジャ、ダ)、巳: 基本義は「はうもの」だが、生物学的には厳密に、脚がないホース状の有鱗の爬虫類 (用例: The anaconda is the world's largest snake and the most deadly... Medusa has snakes for hair... I’ve seen bass eat some crazy things like birds and snakes... rattle-snake…  fillet of a fenny snake... )想像上の怪物としての「蛇、龍(Ride the snake to the ancient lake... )蛇は脱皮する度に若返るなどの迷信から、「蛇を食べる」と言えば、「若返るものを食べる、老化を防ぐものを食べる、精が出るものを食べる、元気になれるものを食べる」などの意味であった (To eat snakes became a proverb, denoting a man’s feeding on what renewed his vigour... )

蛇に似ているもの、蛇状のもの、蛇 (の): 脚のない蜥蜴、両生類、そのほか蛇に似ている他の生物 (snake-fish… snake-bird... snake-stone (=アンモナイト)... )。「蛇、または、龍に似ている」船 (snake boat... )。中世のガレー戦闘船は蛇、または、龍に似ていることから、十九世紀の文人は「」と命名した (twelve snakes or war galleys... )。「長いだけでつらまらない / くだらない、眉唾な、あくびが出る」もの、話 (snake story… snake yarn... )。補足する言葉を伴って部分的に似ていることを示す (snake-eyed... snake-hip... )。「蛇の頭」と称して、花が蛇の頭に似ている植物 (snake-head... )。「ホース、鞭、かつらからぶらさがっているひも状のもの、からみついたワイヤー、消火用ホース」などは snake と表現されることがある。また、複数の人が縦に並び、前の人の肩に手をのせてつながり、「蛇のように形作って全体でくねくねと進みながら行う」こと (snake dance... )。米国には蛇に似ているので「蛇川」と名付けられた川がある。その川から生活の糧を得ていた先住民族のショーショーニー族は「蛇、蛇族」と命名された (Snake = Shoshone)

蛇 (の): 危険なものを蛇と呼ぶのは中国語も同じで、密入国手配業者は蛇頭と呼ばれ、 英訳されている (snakeheads or migrant smugglers... )

蛇のいる、蛇が飼われている、蛇 ():  (Snake Island - the highest concentration of snakes in the world... snake-pit [蛇の穴精神病院」]...) 

蛇の (行為)、蛇に (されたこと) (snake-bite... snake-bit [→蛇に噛まれることは運の悪いことなので「不運な」の意味になる]...)

蛇が分泌する、蛇の(snake-poison [→「蛇の毒のように強烈なアルコール飲料、ウィスキー」]... )

蛇から取った、蛇の(snake-skin... )。比喩的に「蛇汁」と称して「ウィスキー、強烈なアルコール飲料 (got some snake juice... )。「蛇脂」と称して、軽蔑的に何の病気にも効かない「万能薬、がまの油」を指し、更に「眉唾なもの、まがいもの」を指すようになる (snake-oil salesman... )

蛇を治す、蛇の: (snake doctor [→蛇の医者 = とんぼ]... )

蛇の毒消しになる(snake-root... snake-wood... snake pill... )

生きているガラガラヘビを手にもって行う、ガラガラヘビを手にもっているようにして行う」こと (Hopi snake dance... )

蛇を象った / 描いた / 彫った、蛇 (): (a gold snake ring... )

蛇を(何かする) / こと (snake charmer... snake eater... snake-eating... snake worshipper... snake-handling... )。米国やオーストラリアでは「線路」を蛇にたとえて線路で作業すする人を「蛇使い」と称したことがある (snake charmers or railwaymen... )

蛇を扱う (ための)、蛇 () の、蛇対策用の: (snake staff... snake boots 「毒蛇に噛まれることを防ぐ為に米国で発明された踵の高いブーツ」... )

やつ、野郎: 蛇の性格は実質的に不明であるが、人間が作り上げたイメージでは、狡猾・危険・冷酷で、恩知らずであり、執念深い。そういった人物を「」という (He’s a cold-hearted snake... )。また、地面を這いつくばっているせいもあり、「見下げ果てた奴、情けない奴」の意味もある (He is a poor snake... )。イソップの寓話から「蛇を懐であたためてやる」といえば「恩知らずに尽くす」の意味になる (to warm a snake in one’s bosom... )。ウェルギリウスの詩句「草むらの蛇」は「潜んでいる危険人物」を指す (a snake in the grass... )。米俗語「蛇を起こす = やかましく騒ぐ (騒いでやっかいなものを起こす)、やっかいなことになる、ずらかる(I didn't want to wake snakes. Horace was almost three years older than me and could hit like a mule could kick. I was no fool... )。一九四〇年代のオーストラリア軍内のスラングでは「軍曹」を「」と言っていたが、「やっかいな奴」に具体的語義が与えられた例といえる。豪俗語「蛇の頭の」は「怒り心頭の、復讐したがっている」精神状態(He’s got snake-headed about it... )。精神を錯乱させるものとして「」は引き合いに出され、米国の俗語では、「(複数の) 蛇を見る」や「ブーツの中に蛇を飼う」などと表現して「譫妄症である、アル中である」などの意味であった (The man who drinks much, sees snakes... He informed us yesterday that the snakes in his boots were growing larger everyday.. )。豪俗語で「蛇腹より下」といえば、「最低の、どん底の」の意味である (As I climbed into bed, I felt lower than a snake's belly... )

蛇を崇拝する、蛇 (): (snake shaman... snake cultists... )

蛇のような動きをするもの、蛇: (snake dance... snake firework... )。「為替の狭い許容変動幅」を表現するのに snake が用いられたことがある (The snake is the narrow EEC band... )。この用法は更に「トンネル内の蛇制度」などと称して「為替の許容変動範囲制」なる成語をつくった (snake-in-the-tunnel system... )。チャート上を山グラフ (折れ線グラフ) がくねくねと進む様子からだろう。

いいぞ! あらっ! おっ! きゃーっ!: 感嘆詞 (Snake alive! We will just win!... )

蛇のように (するする / ずるずる / くねくね / うねうね / にょろにょろ / そろりそろり / こそこそ / じぐざぐに / 素早く) 動く (動かす)、進む (進ませる)、伸び (てい) (伸ばす)、絡ませる、続く、追う、引く / 巻く、巻き付く、くねる: 動詞 (The narrow and dangerously winding road snaked up one hill and down another... He snaked his arm around her waist... The river snakes across the plain into the bay... We snaked in pursuit of the rebel troops... The current route has marchers snaking their way from the Space Needle at Seattle Center south to Qwest Field, home of the Seattle Seahawks and Seattle Sounders... )

DERIVATIVES & COMPOUNDS
snake + -ing = snaking
長い、長蛇の、長くてくねくねしている(The crowd grew into a snaking line... )

snake + -y = snaky
蛇の(ような)、蛇の髪の、蛇の髪を有する、蛇がうじゃうじゃの、くねっている、まきついている、ねじれている、曲がった (心の)(The man began to crawl along in a snaky way... The Gorgons were monstrous females with huge teeth like those of swine, brazen claws, and snaky hair... On the sweet bard the snaky Furies gaze... )。豪州で snaky はときに「むかついている、いらついている、怒り心頭の」の意味になる。

snaky + -ly = snakily
蛇のように、蛇らしく、こっそり、ずるく、ずるがしこく、裏切って、邪心をもって(Eels coiled snakily...  The dancers circle snakily... The necklace slipped snakily over his hand… He said snakily: “My loving wife hasn't been giving me any attention lately.”... )

snaky + -ness = snakiness 
蛇が持つようなもの、ずるさ、卑怯 ()(his cunning and snakiness... )

snake + -less = snakeless
蛇がいない(廃用(Ireland and New Zealand are snakeless islands... )

snake + -let = snakelet
「小さい蛇」(廃用)

snake + -ling = snakeling
「子蛇、蛇の子」(廃用)

snake + -like = snake-like
蛇のような (snake-like train... his snake-like passion... its snake-like flexibility... )

snake’s + man = snakesman 
蛇の人 = 蛇のように狭いところもするする通り抜けられる人 (こども)(廃用) ("What is a snakesman?" “A young boy trained to enter a home through the smallest possible opening. He unlocks the door for the thief... )

snake + -wise = snakewise 
蛇のやり方で、蛇のように、蛇行して(廃用) (We go snakewise... )

外来語 (PIE *sneg- から)
スネーク
スニーカー [19th c, US, sneak + -er; from sneak. The oldest sense of sneaker,  found in a 1598 document, is a “lurking knave.” ]
ナーガ (インドの蛇神、龍神)

* = reconstructed form = 再建形
DECIPHERMENT IN JAPANESEには今は使用されない用法も含まれている。

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 snake は印欧祖語の *sneg- 「這う、這うもの」からできた。英語では snail と同系。

 印欧祖語の類義語 *serp- も「這う (to crawl or creep)」ことを指し、ラテン語 serpens が生じ、英語の serpent につながっている。ラテン語動詞 serpere は「這う」ことで、梵語やギリシャ語に血縁語は見つかる。 serpent は普通、大蛇のことである。

 蛇の言い伝えや迷信は古今東西、無数にある。

 蛇は草むらの中で音も立てずひっそりとしているので、見つけた人はびっくりする。しかもいざというときは非常に素早く動くことができる。蛇が人を怖れさせるのは、蛇には毒を持つ種類がいて、咬まれると死ぬこともあるためである。そこで、蛇には隠れてこそこそしている危険なものといったイメージが作り出された。蛇の這う音など聞いたことはないが、人が気づかないうちに家屋や物置小屋の中にまぎれれこむこともあったのだろう。音を立てないから、卑怯だとか狡いといったイメージが次々に作り出されたに違いない。 

 蛇の脱皮は若返りを象徴する。シュメール起源の『ギルガメッシュ叙事詩 (The Epic of Gilgamesh)』では、親友エンキドゥ (Enkidu) の死を悲しむあまり、自分は不老不死になろうと、ギルガメッシュは幾多の困難を乗り越え不老不死の薬草を手に入れるが、水浴びしている間にその大事な草を蛇に盗まれてしまう。蛇は抜け殻をのこして姿を消す。この伝説から、蛇は脱皮する度に若返るという迷信ができた (か、あるいは逆に、その迷信から伝説が作り上げられた)。「人間から不死の能力を奪う蛇」のモチーフは創世記第三章にも見受けられる。また、ギリシャ神話の死者をも蘇らせる名医アスクレピオス (Asclepius) は若返りや蘇生の薬草を見つけられるが、それは蛇が有する能力であると考えられている。従って、蛇は再生・治癒・医術のシンボルでもある。

 民間療法では、蛇の抜け殻はリューマチの薬であった。また、蛇の毒は薬になり、蛇酒や蛇の肉は滋養強壮の効果があるとされている。ただし「蛇脂 (snake oil)」なるものは「眉唾な薬」の意味である。

 中国にも蛇は脱皮するたびに若返るとする言い伝えがある。

 イソップの『蛇と農夫 (The Snake and the Farmer)』の寓話によると、ある寒い日に、凍えて動けなくなっていた蛇を農夫が見つけ、かわいそうだと思って懐に入れて温めてやると、生気を取り戻した蛇が農夫を噛んで殺してしまう。この話には「親切は恩知らずには通じない」の教訓が付したある。この話から、蛇は恩を仇で返すろくでなしとされている。

 アイスランド、アイルランド、ニュージーランドには蛇がいない。

 古代ローマ人、古代ギリシャ人、古代インド人はしばしば龍と蛇を同じものとみなしたが、漢字文化圏では辰 (竜、龍) と巳 (= ) は通例、区別されている。キリスト教圏では、蛇はしばしば悪魔と同一視され、知恵の象徴となることもある。中国の龍は川に棲んでいて天候を司るが、蛇、乃至、龍が虹、稲妻、川、水辺と関連付けられて、天候を司るとする思想は世界中で見受けられる。龍や蛇がお宝の守り神であることも珍しくない。チベット仏教の輪廻図にある蛇は憤怒を象徴している。また、疫病や飢餓が発生すると、仏陀はナーガとなって民を救うという信仰がある。英語にも借入されている naga は梵語で「蛇」を指すが、日本ではしばしば「龍神」と訳す。ヒンズー教のナーガは多頭の蛇で、王と女王がおり、水辺にあって天候を司り、お宝を守っている。日本では青大将は家の守り神であったが、おそらく鼠を退治してくれたからだろう。また、蛇を祀る神社もある。

 日本語のへびは日本列島の毒蛇である蝮を指すへみはみはびはんびなどから出来た。沖縄では毒蛇をはぶというから、へびはぶは血縁語であろう。また、蝮はくそへびくちはめなどと呼ばれていた。くそはいやなものを忌み嫌って付けたものだが、見た目も関係するのかもしれない。くちはめくちくちる (朽ちる) と同系とされている。くそくちも腐っていることを連想させる。あるいは、蝮のは危険きわまりないから、その連想もあるかもしれない。へびは時代が進むと、蝮以外のも指すようになった。

 snake と血縁語の sneak は「こそこそしている、こっそり出て行く、こっそりまぎれこむ、忍び込む」などの意味があり、名詞 sneak はもともと「こそこそしている人」の意味で、 sneak  thief と言えば、「こそ泥」の意味である。やわらかいゴムでできた履物は、音を立てずに歩けるので、十九世紀の米国では、 sneak と名付けられ、やがて、 sneakerと呼ぶようになった。しかし、 sneak の語感を嫌う人たちは tennis shoes training shoes といった呼び方を好んで使う。英国では trainer の方が sneaker よりも一般的な呼び方だという。 sneaker は日本にやって来ると、カタカナのスニーカーになった。

Latet anguis in herba (a snake in the grass)
serpent
serpentine verse
Snake (Shoshone)
snakehead (from Chinese)

眉唾
夜這

蛇の道は蛇

蛇の道は蛇は「悪党は悪党のやり方を知っている」こと。より厳密には「小悪党は大悪党のやり方を知っている」こと。

 西洋では蛇ではなく狼を引き合いに出す。

 英語のことわざは  ----- A thief knows a thief… ----- 泥棒は泥棒を知っている」と言ったり ----- A wolf knows a wolf… ----- 狼は狼を知っている」と言ったりする。もっとも二つを組み合わせて ----- A thief knows a thief as a wolf knows a wolf... --- 狼が狼を知っているように泥棒は泥棒を知っている」と言ったりもする。

 ドイツ語は英語とほとんど同じで ----- Ein Wolf kennt den andern wohl… ----- 狼は別の狼をよく知っている」という。

 フランス語も英語とほとんど同じで ----- Le voleur connaît le voleur, et le loup le loup… ----- 泥棒は泥棒を、狼は狼を知っている」という。

 映画『ジャッカル (The Jackal)』は暗殺者を捕まえる為に暗殺者に協力させるというストーリーである。蛇の道は蛇とはああいったシチュエーションを指すのだろう。


Friday, December 20, 2013

Newton's Fourth Law

Ten men, ten colors. Ten men, ten skills. When the stock price of the South Sea Company started to surge around 1720, Sir Isaac Newton (1643-1727) decided to speculate on this stock as a lot of people in the middle & upper class did. They dreamed to be one-night millionaires telling each other that the British Empire would get more & more prosperous in the future. The 1st trade of the discoverer of the law of the universal gravitation was successful. Feeling well with this success, he raised a stake at the 2nd time, even though the stock was traded in higher prices than when he had sold it. The SSC rallied up for a while, but it suddenly began to plunge into the abyss one day & was decreasing the market value rapidly day by day.

A few centuries later, the Oracle of Omaha, Warren Buffett (b.1930) took notice of this happening. His annual letters to shareholders of Berkshire Hathaway Inc., which he manages, are well reputed to be full of investment tips. He says in a 2005 letter:
Long ago, Sir Isaac Newton gave us three laws of motion, which were the work of genius. But Sir Isaac’s talents didn’t extend to investing. He lost a bundle in the South Sea Bubble, explaining later, “I can calculate the movement of the stars, but not the madness of men.” If he had not been traumatized by this loss, Sir Isaac might well have gone on to discover the Fourth Law of Motion: For investors as a whole, returns decrease as motion increases.

Thursday, December 19, 2013

灰吹から蛇が出る

灰吹から蛇が出るは、思わぬ所から意外にものが出て来ることで、「ありえない」ことのたとえ。類義のことわざに瓢箪から駒が出るがある。

 落語を聞いていると煙草盆なるものがよく出て来る。煙草盆には灰吹という吸いかすの灰を入れる筒がついている。そんなところから蛇が出てきたら、やはりびっくり仰天である。しかし更に誇張して、灰吹から大蛇が出るという人もいる。

Tuesday, December 17, 2013

かぼちゃ

かぼちゃの語源は国名のカンボジアカンボジアはボルトガル語で Camboja であり、それが日本語になった。この野菜が日本に伝来した時、日本人のほとんどはカンボジアのことを知らなかったので、南瓜の漢字を充てたのだろう。実は秋、花は夏の季語。別名は唐茄子かぼちゃは唐から来たものでもないし、茄子でもないが、現代の落語家は古典を語る際、かぼちゃ唐茄子と表現する。江戸時代には唐茄子が庶民の通用語だったのかもしれない。

 南瓜は英語で squash という。米国では pumpkin と呼ばれる外皮がオレンジ色の種類を squash とは区別する。日本に入ってきた外来語としてはパンプキンの方が圧倒的に優勢なので、「英語で南瓜は pumpkin」が日本に定着した。

 パンプキンはハロウィーンのジャック・O・ランタンを作る材料である。

 ポルトガル語には abóbora という言葉があり、 pumpkin squash の両方を意味する。

 squash は瓜や瓢箪 (gourd) の仲間で、ズッキーニを指すこともある。

 ネイティブ・アメリカンのヒダーツァ族 (Hidatsa) はバッファローの肩甲骨で南瓜包丁  (squash knife) なるものを作っていた。

瓜・瓢箪に関する言葉
ゴーヤ
瓢箪から駒
河豚 (ふくべ = ひょうたん)


Monday, December 16, 2013

One Species Has Two Names

viper adder はともに「毒蛇」の意味で、「蝮」と訳される。しかし、ブリテン島に蛇は三種類しか生息せず、そのうちの一種類ヨーロッパクサリヘビだけが毒蛇である。その毒蛇は adder または viper と名付けられている。

 adder はゲルマン語由来の言葉で、元々は nadder だったが、不定冠詞 a n- を奪われて adder となった。 viper はラテン語由来で、十六世紀頃にブリテン島に上陸した。ただし、 viper という言葉はやって来たが、そういう種類の蛇がやって来たわけではない。

snake

Snake (Shoshone)

Snake (= Shoshone)

--- Word DNA ---------------------------------------

ETYMOLOGY
1791 “Shoshone (Native American people); Snake People.” The Shoshone, who lived in the Great Basin, west of the Bighorn Mountains & east of the Snake River, so named because of its snake-like shape, simply called themselves Newe “people,” but other Native American peoples in the Plains, sometimes called the “Crows,” who knew the Shoshone, expressed them with their hand-motion sign to represent a snake. The Shoshone could approve of this name, because they lived on the Snake River. The Shoshone used the same sign to represent a “salmon,” their important food. The word Shoshone might mean the “grass-house people” in their own language. The word Shoshone derives from sosoni, the plural form of sonipe, that refers to a species of plant used as the material of their houses.

NOTE
It is said that there are only a few hundred people speaking Shoshone fluently now, who live in Nevada, Idaho, & Wyoming in the US. It belongs to the western branch of the Numic group of Uto-Aztecan language family. Shoshone is an agglutinative language.

DECIPHERMENT IN JAPANESE
蛇族: ショーショーニー族 (の一人)(用例: a small party of Snake Indians… The Snake warriors got ready for an attack… )

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 ビッグホーン山脈の西方、スネーク川の東方にはさまれた米西部の大盆地 (グレイト・ベイスン) に住むショーショーニー族は、時にからす族といわれる、周の平野部に住む他の先住民族からは「蛇」を指す手話と同一の手話で指し示されていた。その為、英語を話す白人たちは、大盆地の先住民ショーショーニー族Snakeと呼ぶようになった。ショーショーニー族は自分たちを単にネウェ 「人」と呼んでいたが、蛇に似た川であるスネーク川から日々の糧を得ていたので、その名前を受け入れていたのだった。ショーショーニー族のその手話は「蛇」を表現せず、彼らの重要な食べ物である「鮭」を意味した。

 ショーショーニーという言葉はショーショーニー語では「草の家の人」の意味であるらしい。彼らは sonipe  (sosoni の単数形) と呼ばれる植物を家の材料に用いていた。

 今日、ショーショーニー語を流暢に話す人は米国内のネヴァダ州、アイダホ州、ワイオミング州に居住している数百人しかいないといわれている。この言語はユト・アステカ語族の西ヌミック語派に属する。ショーショーニー語は膠着語である。ネウェ (Newe) ヌミック (Numic) は血縁語である。

snake

Amazon Japan
北米インディアンの本
ネイティブ・アメリカンの本



Sunday, December 15, 2013

壁に描かれた鶴

昔々、中国の揚州に若いあるじが営む小さな居酒屋があった。ある日、みすぼらしいなりの道士がやってきて、酒を所望した。あるじは酒を提供したが、お代は取らなかった。道士は半年もの間、何度となく店に訪れてただ酒を飲んだが、ある日、礼をしたいと申し出て、壁に黄色い鶴の絵を描いた。鶴は、酒を飲んで陽気に手拍子を叩きながら歌う客がいると、歌の調子に合わせて、壁の中で美しく舞い踊った。この鶴が評判となり、店は大いに繁盛するようになった。店は儲かったお金で道教寺院の黄鶴楼を建てた。

 この伝説にはいくつかのヴァリエーションがある。例えば、鶴は歌が聞こえてくると、壁から飛び出して舞った、というものや、数年後に道士がまた居酒屋にやってきて、笛で音楽を奏でて鶴を壁から出すと、それに跨って、いずこかへ飛び去った、といったものである。

 この伝説は落語の左甚五郎物や、小泉八雲が採録した伝説『衝立ての娘』などにモチーフを提供した話なのだろう。

 揚子江沿いに建っている黄鶴楼は李白をはじめ中国の詩人たちのお気に入りの場所である。

Friday, December 13, 2013

ぴんきり

ぴんきり (ピンキリ) は「一番上から一番下までいろいろあること」を指す。 ぴんは賽子かトランプのような博打の札の「一」の目である。これはポルトガル語から来た。ポルトガル語の pinta は英語の point と同系で、「点」を指す。きり cruz で、英語では cross のことであり、おそらく、日本の漢字の「十」の札のことであろう。ぴんきりとは語源からすると、「一から十までのこと」である。

Aleam fuge (骰子にまつわるラテン語のことわざ)
snake eyes (米語「ピンぞろの丁」)
snakes and ladders (骰子を使うボードゲーム)
思うつぼ (骰子賭博からできた言葉)
でたらめ (骰子にまつわる言葉)

snake eyes

snake eyes

--- Word DNA ---------------------------------------

ETYMOLOGY
American slang term.
1918 “tapioca.”
1929 “two aces of a pair of dice.”

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 「蛇の目」は米国では「タピオカ」を指すことがある。また、一組の骰子の出た目が「一」と「一」のとき、日本では「ピンぞろの丁」などというが、赤い丸が二つだから「蛇の目」という。いずれも見た目が蛇の目に似ているため。

Aleam fuge (Latin, saying about dice.)
snake
snakes and ladders
思うつぼ (骰子賭博からできた言葉)
でたらめ (骰子に関わりがある言葉)
ぴんきり (賭博からできた言葉)


Wednesday, December 11, 2013

snake doctor

snake doctor

--- Word DNA ---------------------------------------

ETYMOLOGY
1862 “dragon fly; hellgrammite.” From the folklore of the Southern US that dragonflies go after snakes, & when snakes are injured, dragonflies will heal their wounds. In the Northeastern & Western US, the devil’s darning needle is another name for “dragonfly.”

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 米国南部の言い伝えによると、とんぽは蛇についてまわり、蛇が傷ついたら、その傷を縫って治療するという。この言い伝えから、「蛇の医者」と称して「とんぼ、やご」を指す用法が生まれた。米国北東部、西部では、とんぼは「悪魔の縫い針」とも言われている。

 とんぼは日本では風流な虫である。そもそも日本は秋津島と呼ばれている。言い換えれば、とんぼの島。しかし、日本と異なり西洋ではとんぼは悪魔や蛇と結び付けられていて、例えば、ウェールズ語では ----- Gwas-y-Neidr  ----- 蝮の召使 (adder’s servant)」という。

 ノルウェー語では ----- Øyenstikker  -----目つぶし (eye-poker) 」という。ポルトガル語では ----- tira-olhos ----- 目玉抜き(eye-snatcher)」という。

 そもそもとんぼ dragonfly というが、 ドラゴンはふつう何らかの悪さをする怪物である。

 フランス語でとんぼ demoiselle という語で表現することがある。この言葉は本来「未婚の若い女性、乙女、女の子 (unmarried young woman; damsel; girl)」を指す。英語ではイトトンボを damselfly という。


Tuesday, December 10, 2013

夜這

夜這は「夜、女性の寝床にこっそり忍び込むこと」だが、この用法は原義と少し異なる。古代の日本では「繰り返し呼ぶこと」をよばふといい、よりも呼ぶと関係のある言葉であり、呼ばふと表記されていた。よばひよばふの名詞形。具体的には男性が女性を呼び続けることで、「求愛する、求婚する」の意味であった。

 古代日本は通婚であったから、夜、男性が女性の家に行き、外から呼びかける。初めてなら、女性が男性を受け入れるかどうかで、招き入れるかどうか決める。この際、歌のやりとりもあったという。もう何度も通っているなら、よばひは来たことの合図であった。

 歌のやりとりの風習は歌垣に由来している。歌垣は豊作を願って行われた古代の行事。そこでは、男女が歌を交わし合い、飲食して、性的な交わりも行っていた。このような風習は稲作地帯の中国雲南省や東南アジアにもあったといわれている。これらの地域では人間の性行為が稲の発芽・成育と密接につながると考えられていた。

 現代の「夜這いする」は英訳すると ----- to sneak into a woman's bedroom at night… ----- となるだろう。

snake


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民俗学
夜這


Hylam vocas

Hylam vocas
Latin Proverb 

word-for-word translation
Hylas, you call.

free translation
You do something vain.

逐語的邦訳
ヒュラースをあなたは呼ぶ。
(虚しいことをしている。)

 ラテン語のことわざ。ギリシャの叙事詩『アルゴー号の航海 (Voyage of The Argonauts)』から。そのラテン語版にあるフレーズ。ヒュラース (Greek: Ὕλας’) はヘーラクレースの仲間で、美少年の武人。二人はアルゴー号に乗り込む。

 アルゴー号は水を補給する為にプロポンティス (Propontis) というところに立ち寄る。ヒュラースは青銅の水瓶を携えて周囲を探検しながら清水を探す。ヒュラースが美しい泉を見つけると、ニンフたちが現れ、少年を水の中に誘う。少年は水の精たちのあまりの美しさに魅了され、水の中に入っていく。

 断末魔の叫び声を聞いた仲間が駆けつけたが、時すでに遅く、ヒュラースは水中深くに没し、姿はどこにもない。船に帰ってヘーラクレースに報告すると、ヘーラクレースはいてもたってもいられなくなり、ヒュラースの名を叫びながら探し回る。しかし、いくら探してもヒュラースは見つからない。

 そして、時は流れた。隊長のイヤーソーンはヘーラクレースの帰りを待っていたが、ほかの冒険者たちは時間をいたずら使うべきでないと言って先を急がせる。しまいにイヤーソーンも出発を決断する。

 ロードスのアポロニオス (Apollonius of Rhodes) の『アルゴー号の冒険』では、海から予言の神グラウコス (Glaucus) が現れ、ヒュラースは水の精と結婚し、ヒュラースを見つけられなかったヘーラクレースはまだ成し遂げていない十二の難行の任務に戻った、と告げる。

 Hylam vocas vocas (不定形 vocare ) は英単語の voice vocal の血縁語である。

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Latin Index

アルゴー号の冒険
Gemini

Sunday, December 08, 2013

snakes and ladders

snakes and ladders

--- Word DNA ---------------------------------------
ETYMOLOGY
1907, “dicing game for children on whose board snakes & ladders are depicted.” In the 17th century, there was a similar board game called “snake” or "snake board."

NOTE
The original game was invented in Ancient India.

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 へびとはしごは「ボード上に蛇と梯子が描いてある子供用の骰子を使うゲーム」である。遊ぶ人の駒 (piece) 1のマス目からはじまって、骰子を転がして、マス目を進んでいく。マス目は普通100マスある。途中、梯子を昇ったり、蛇に呑まれて下ったりする。蛇のかわりに滑り台を描いたゲームは chutes and ladders という。

 英語の snakes and ladders は二十世紀初頭の初出だが、十七世記にはボード上に蛇が描いてあるゲームがあった。原型はインドで発明されたもので、人生の疑似体験をさせるものであった。日本では人生山あり谷ありだが、古代インドでは人生蛇あり梯子ありであった。

 梯子は褒賞を、蛇は罰を象徴していたらしい。骰子は運の象徴だから、人生は運に左右されると古代インドのこのゲームの考案者たちは考えていたのかもしれない。

 日本の人生ゲームはへびとはしごの影響を少なからず受けているにちがいない。すごろくも、どこかでつながりがあるかもしれない。

Aleam fuge (Latin Proverb about dice)
snake
snake eyes (米語「ピンぞろの丁」)
思うつぼ (骰子賭博からできた言葉)
でたらめ (骰子にまつわる言葉)
ぴんきり (ぴんは骰子の一か)

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Ancient Indian Games
Snakes and Ladders




Saturday, December 07, 2013

嘘は泥棒のはじまり

嘘は泥棒のはじまり

word-for-word translation
Telling a lie is the beginning of stealing.

free translation
A liar will steal.

 日本語のことわざ。こどもが嘘をついたときの戒め。嘘つきは泥棒のはじまりとも言う。西洋でも同様のことは言う。

 ドイツ語のことわざに ----- Wer lügt, der stiehit auch... ----- 嘘をつく人は盗みもする」がある。

 フランス語では ----- Qui dit menteur, dit larron... ----- 誰かに嘘つきと言われたら、泥棒と言われていることになる」といった言い方をする。

 インカ帝国は ----- Ama sua! Ama llulla! Ama quella!... ----- 嘘つくな、盗むな、怠けるな」を国是としていた。

 対立することわざに嘘も方便がある。




Can the Devil Speak True?

What! Can the devil speak true?
--- W. Shakespeare, Macbeth. 1-3


The three weird witches, in Shakespeare’s Macbeth, look ugly. Most of people, looking at them, think that their ugly looks reflect their ugly minds. People with evil spirits can easily confuse & deceive the others. Since it is natural that they tell a lie,  The news brought to Macbeth by Ross & Angus surprises Banquo   (Act 1 Scene 3):

BANQUO (aside)
What! can the devil speak true?

ェイクスピアの『マクベス』に出て来る三人の奇妙な魔女は見た目が醜い。三人の魔女を見ている人のほとんどは、その醜さは心の醜さを反映していると思うものである。邪悪な精神の持ち主は他人を容易く惑わし騙すことができる。彼らにとって嘘を付くのは自然なことであるから、ロスとアンガスによってマクベスに齎された知らせを聞いて、バンクォは驚く (第一幕第三場参照)

バンクォ (傍白)
なんと! 悪魔が真を語るとは。


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Friday, December 06, 2013

コレフォック

コレフォック (Catalan: correfoc) はスペインのカタルーニャ州で行われる火祭。語源はカタルーニャ語 correr 「走る、巡る (to run)」と foc 「火 (fire)」の合成。悪魔やドラゴンが火をまき散らしながら街を行進する。カトリックの守護聖人エウラリア・デ・メリダ (Santa Eulalia de Mérid. 209-304) に捧げられたお祭の最後のメインイベント。エウラリアはキリスト教徒であったが、当時、ローマは多神教の時代だったので、改宗を迫られた。しかし、彼女は改宗を拒んだので火炙りにされた。エウラリアは拷問を受ける者を守護する。

 有史以前の古代人にとって、火は暖を取ったり、調理に用いられることから、便利で有り難いものであり、そして、不思議なものであった。火を用いて調理するようになって以降、食中毒は激減したはずである。また、寒さから逃れられるので、病気になる確率も減ったはずである。古代人は勿論、そういったものを統計的・観念的には把握していなかったが、感覚的には把握していたにちがいない。そして、時代が進むと、火は神聖なものと位置づけられるようになり、厄祓いに用いられるようになった。火が発する熱は、人の健康を脅かす病魔と呼ぶべき雑菌を死滅させることを現代人は知っている。古代人はバクテリアやウィルスの類を発見していなかったが、火をおこして加熱すると、食べ物が美味になり、病魔を退けられることを経験的に把握していた。つまり、火の浄化作用を知っていたのである。火の崇拝はその経験的な知識からできたものだろう。

 時代が進むと、改心しない邪心を持った人は焼き払わねばならないとする思想が生まれ、火炙りという処刑法が考案された。改心しない人は目に見える魔物と考えられていた。

 多神教時代のローマ帝国は多数のキリスト信者を殉教させたが、キリスト教が天下を取った後は、逆に異教徒・異端者を火炙りにかけることになる。

Thursday, December 05, 2013

snakehead (from Chinese)

snakehead

--- Word DNA ---------------------------------------
ETYMOLOGY
20th c., “one who arranges the illegal immigration of Chinese citizens out of their homeland to other countries.” Translation from Chinese (Mandarin shétóu / Cantonese    蛇頭  jatoh ).

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---
.

 snakehead は中国語の蛇頭からの翻訳。蛇頭と呼ばれる人は中国から別の国への中国人の密入国を手配する。普通蛇頭は希望者 (または、まるめこめられた人、だまされる人) の不法入国を同業者たちとの連携で手引するから、英語では ----- snakeheads or immigration smugglers… ----- 蛇頭、即ち、移民密送業者」の如く複数形で表現する。

snake

Wednesday, December 04, 2013

亀の甲より年の功

亀の甲より年の功は「年配者には知恵がある」を意味する。甲 (かふ) と功 (こふ) は江戸時代後期まで音が違っていたので、同一の音になったその頃にできたことわざだろうといわれている。亀は、亀は万年鶴は千年といわれ、長寿の動物とされている。また、亀の甲は古代中国では国の政策を決定する占いに用いられていた。ことわざを作った直接のソースは不明だが、亀の甲羅には何でも現れるが、人間の老人の経験に基づく知恵はそれに勝るといったイメージからできたのだろう。対立することわざに老いては子に従えがある。

 英語では ----- Wisdom grows with age… ----- 知恵は年を重ねるにつれ大きくなっていく」と言ったり、----- Experience is the mother of wisdom… ----- 経験は知恵の母」と言ったりする。

 フランス語には ----- Experiénce passe science… ----- 経験は学問に勝る」ということわざがある。

 ドイツ語では ----- Mit der Zeit wird Man klug… -----時間と共に人は賢くなる」のように言い、これは英語とほとんど同じようなことわざである。

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老いては子に従え
かめ、カメ、亀


Tuesday, December 03, 2013

老いては子に従え

老いては子に従えは江戸いろはかるたの「を」に割り当てられたことわざ。現代の用法では、「年老いたら、子に従った方が無難だ」といった意味になる。おそらくこのことわざは江戸時代には今と同じ用法になっていたのだろう。

 元々は儒教の女性が守るべき三従の教えの一つであった。三従の教えとは「嫁ぐ前は父に従い、嫁いでは夫に従い、死別しては子に従うべし」といったものであった。手元に原典の白文はないけれども、英訳例はいくつかあり、例えば ----- When at home, obey your father; when a wife, obey your husband; when a widow, obey your son... ----- といった形で向こうには紹介されている。

 老いては子に従えのことわざと対立しているのは、亀の甲より年の功である。「年寄りは伊達に年を食っているわけではない (= だからその知恵は借りろ)」といった意味である。

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江戸いろはかるた

Sunday, December 01, 2013

American Parisienne

Gertrude Stein (1874-1946), writer & patroness of a lot of artists,  wrote and spoke in eccentric ways, & left surrealist quotations to us. She says in her essay An American and France (1936) about her birthplace:
America is my country and Paris is my hometown.
作家で多くの芸術家の後援者であったガートルード・スタイは、風変わりな言辞が多く、わたし達にシュールな名言を遺してくれた。彼女は自分の生誕地について随筆『一人のアメリカ人とフランス』に書いている。
アメリカはわたしの国であり、そして、パリはわたしの故郷である。

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