Sunday, February 03, 2013

鬼籍

鬼籍とはあの世の戸籍。鬼籍に入るは「死ぬ (= to die)」の婉曲表現のひとつ。は、この世から去った者、あの世の住民、即ち、この世の人々から見た「魂となった死者」を指す。中国語の ( guǐ ) には「幽霊、(死者の) 魂、幻 (ghost, spirit, apparition)」のほかにも様々な用法・語義があるが、いわゆる、日本語特有の「おに ()」の意味はない。

 杜甫の詩『衛八 (えいはち) 処士に贈る』に () と為 () 「逝去する、死ぬ」の用例がある。
旧を訪 () へば半ば鬼と為
驚呼 (きょうこ) して中腸 (ちゅうちょう) 熱す
(旧友の消息を聞くと半分はなくなっている。
その名を聞いていくと胸が熱くなる。)
  鬼籍鬼録、点鬼簿などとも呼び、仏教用語では過去帳という。

 唐代の詩人楊烔 (ようけい) は故人の姓名をやたらと文中に盛り込んだのでその作品は点鬼簿と揶揄されていた。

息を引き取る



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