Sunday, September 23, 2012

トロイアを探せ

世からはじまり近代のシュリーマンに至までヨーロッパの貴族たちにとっては、ホメロスの英雄叙事詩で、ギリシャ連合軍との戦争により滅亡したと伝えられているトロイアを探索することは、自らの起源を探り、支配階級者としての自らの血統の由緒正しさを立証することであった。というのも、ウェルギリウス (Virgil, 70-19 BC) の『アイネーイス (The Aeneid)』によれば、トロイアの武将アイネイアス (Aeneas) がローマの礎を築いたことになっているからである。

 英国の伝説では、アイネイアスの孫のブルートゥス (Brutus) がブリテン島にやってきて新たな国家を建設したということになっている。この伝説では、ブリテンという地名はブルートゥという人名から出来たことになっているのである。

アイネイアス ギリシャ語。長母音を加味すると、アイネイアース。ラテン語からカタカナにするとアエネーアース。その叙事詩はラテン名で Aeneis 『アエネーイス』。

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